私は、40歳ピアノ講師です。

ピアノ教室で教えるかたわら、ボランティアの合唱団に所属し、老人福祉施設を訪問する日々です。

そんな私が、顔のシワに悩まされるようになったのは、30台後半に入ってからのこと。

所属している合唱団で行っている訪問演奏は、ただ突っ立って歌うだけでなく、ミュージカルの時もあれば、ストーリー仕立てで歌をつないでいくこともあります。

衣装や演出にもこだわった合唱団ですので、もちろんお化粧も本格的。

20台後半で入団して以来、舞台化粧が途中で崩れるなんていうことは、考えられなかったのですが。

30台後半にさしかかったある公演の日。

本番前にお手洗いの鏡に映った自分の顔に、愕然としました。

目じりのファンデーションが、地割れを起こしているのです。

見間違いだと思いたい気持ちをこらえ、じっくり観察してみました。

まるでカラスの足跡です。

くっきり左右に三本ずつ、ファンデーションがシワに沿って割れ、下地、おしろい、ファンデーションの層が見えるほどになっていました。

ともかく上からおしろいで抑えて、その場は取り繕いましたが、心に受けたダメージは大きかったです。

まさか、シワでファンデーションが地割れを起こすなんて。

肌は、きれいな方だと思っていました。

30台後半なんて、まだ人生これから。

シワと付き合うのは、まだ先に違いない。

そういった思い込みがあったことも、良くなかったかもしれません。

起きるはずのない事態に直面し、めまいがする思いでした。

以来、シワは当然増える一方。

三本ずつだったのが、一本、また一本と増殖。

額にもシワが出るようになり、なぜか眉と鼻の間の空間にもシワが。

ほうれい線なんて、くっきりもいいところです。

舞台化粧のたび、下地からきっちり塗って、できる限りシワが見えないように努力しています。

でも、割れるけど。

乾燥が、一番の敵です。

普段から、保湿には気を遣っていきたいものです。

地割れの恐怖とは、長いお付き合いになりそうです。